能登半島地震に想う
令和6年1月1日に能登を襲いました、能登半島地震に置きまして、お亡くなりになりました方々、そのご家族と関係者の皆様に心よりお悔やみを申し上げますとともに被災されました皆様に心よりお見舞い申し上げます。
今なお不安な日々が続いておりますが、被災地の一日も早い復興を祈念しております。
思い起されたこと
今年の元旦、家族と過ごしてしたときに携帯電話が鳴り響きました。
急いで情報を確認すると、能登に大きな地震が襲ったこと、そして津波が来るということを知りました。
その時思い出されたのが、2011年3月11日の東日本大震災でした。あの震災後の混乱が脳裏をよぎりました。
震災地の障がいのある方とそのご家族の状況はどうなのだろうか?
東日本大震災の時、自閉症の方やその家族は車中泊をしていたという記事を目にしたことがあります。
本人もその家族も大変苦しい思いをされたことだろうと思います。
非常事態の状況で、限られた環境下の中、ただでさえ生活もままならない中、障がいのある方々やそのご家族の生活は想像だにできません。
能登半島地震のニュースでは、ある施設の職員が他施設の受け入れ先を探したり、現状の中でできうる限りの最善を尽くされている姿が報道されています。
しかし、重度の自閉症の方とその家族が車中泊をしているとの報道もあります。
能登半島のあるグループほーうでは、震災から約2週間してオムツや口腔ケアの物資が届き、高齢者施設においては約600人の移送が終了したそうです。
必要な物資・ご利用者様の移送等、広域での協力や連携がとられていることを知り、迅速な対応に感心するばかりです。
平時の備えが有事に活きる
日常的に医療・福祉を必要とする人はどのくらいいるだろうか?障害者福祉・高齢者福祉・児童福祉を利用している人、持病があり定期的に通院し治療を必要とする人、日常的に薬を必要とする人、実に大くの人々が医療・福祉を必要としています。
その医療・福祉サービスが途絶えてしまったら・・・。
生活だけでなく、生命の危険さえ起こります。
有事の際において、早急にサービスが提供されるために、各事業所はBCPを作成したり、災害時の連携を強化するなど様々な取り組みが行われています。
もし、自分の働いている地域や事業所に震災が襲ったら、どのような行動をとるべきか備えられているだろうか?今一度確認と点検を行う必要があるだろうと思います。
友があるあきる野市には、災害時応援協定があり民間や近隣の市町村、姉妹都市を結んでいる宮城県栗原市などと協力連携することになっています。
あきる野市防災計画についても調べてみると、様々な事を想定した計画があります。
東京都においても、保健所の管轄区域における災害時ガイドラインもあります。
能登半島地震をきっかけにして、自分の勤めるグループホーム近隣の防災計画を調べることができました。
重度障がい者の方々の生命や財産を守る為、安心・安全に過ごすためにも、身近な事から調べ、市町村や他事業所との日ごろからの連携や協力が必要です。
平時の際だけでなく有事の際においても、地域にある社会課題とどう向き合っていくのか、その解決の為になにができるのか、自分自身の考えもしっかりと持たなくてはならないと感じます。
隆起と奮起
能登半島地震で海岸が4m隆起したという報道があり、至る所で土砂崩れが起こり、沿岸では津波が襲いました。
自然の力の前では人の力は皆無に等しいものです。
しかし、人は強いものです。
ご家族を亡くされた方は、震災の怖さを伝えていきたいと語り、陸がダメなら海から援助物資を運ぶ人がいたり、現地で炊き出しをする方々の姿も目にします。
人はどんな過酷な状況であっても前を向き、未来に向かって歩みを止めないのだと改めて感じさせられます。
そして支援の輪は大きな波になって広がりを見せています。
人には助け合うという力があります。
それは大きなうねりとなって能登半島だけではなく日本列島を奮起させています。
特別なことはできなくても、今いる場所でそれぞれのベストを尽くし、この教訓を糧に考え実行していくことが求められていると感じてなりません。
〒197-0828
東京都あきる野市秋留5-2-14
グループホーム友
石川一臣