「普通」って何だろう?自閉症と左利きの不思議なつながり

右利きが普通って…なんでだろう?
想像してみてください!
飲食店のバイキングで、スープを注ぐ時に使用するお玉の向きが逆で注ぎづらい。
駅の自動改札でカードをかざそうとしたら、いつも逆の手が求められる…。
これって、左利きの自分が日常でよくあることなんです。
私は生まれたときから左利きで、それが「自分にとっての普通」なのに、世の中は右利き仕様。
ハサミを無理やり使うと紙がぐにゃってなるし、文字を書いたら手が真っ黒…。
「まぁ、右利きの人が多いし仕方ないか」って割り切ることもある。
でも、「自分にとっては普通なのに、周りとちょっと違う」って感覚。
実は、自閉症スペクトラム症(ASD)の人が日常で感じることと、ちょっと似ているんじゃないかなって思います。
「見えてる世界」がちょっと違うだけ
左利きだと、右利き用の道具に戸惑うことがあるように、
ASDの方も、周りの人が「普通だよ」と思っていることに、違和感を感じることがあるのでは?
例えば、
「どうしてこんなに音がうるさい場所で平気でいられるの?」とか、
「なんでみんなそんなに曖昧な言い方するの?」とか。
自分にとっては自然なことでも、周りはそうじゃない。
逆に、周りが普通だと思うことが、本人にとっては難しく感じることがある。
これ、左利きが右利き用のハサミに苦戦するのとちょっと似ていませんか?
「左利きってそんなに大変だと思わなかった!」って言われることが多いのです。
左利きと自閉症スペクトラムの関係について
ちなみに、
左利きの方は、全人口の約10%を占めるとされています。しかし、自閉症スペクトラム(ASD)の方々においては、左利きの割合が一般よりも高いことが研究で示されています。具体的には、ASDの方は非ASDの方に比べて約2.5倍も左利きである可能性が高いとする結果があります。
支援者としての気づき
ASDの方と接する中で、ふと立ち止まって考えることがあります。「普通って、一体何だろう?」と。私たちが「当たり前」と思っていることが、相手にはそうでないことも多々あります。そして、その逆も然り。
この経験を通じて、日常の「普通」を見つめ直す機会が増えました。支援者として多様性を受け入れ、互いの違いを尊重することの重要性を実感しています。
グループホーム友 小笠原
東京都あきる野市にある障がい者のグループホーム友では随時、見学を受けつけておりますのでお気軽にご相談ください。お待ちしております。