支援もトライ&エラー説 〜小さな工夫を重ねる支援〜

東京都あきる野市にある、

重度知的障がい者の方が入居されている「グループホーム友」の小笠原です。

前職は自動車業界にいたこともあり、今回は少し前にニュースでよく見かけたことを

つぶやいてみたいと思います。

 

「2035年からヨーロッパでは、ガソリン車が買えなくなる」

そんなニュースをよく目にしていました。

 

EUは当初、2035年までに新車のCO₂排出量を100%ゼロにするという

かなり思い切った目標を掲げていて、ガソリン車・ディーゼル車はもちろん、

ハイブリッド車も含めて、いわゆる「エンジン車」は原則販売禁止になる予定でした。

つまり、

EV(電気自動車)しか売れなくなる世界を本気で目指していたわけですが、

正直、「ここまで一気に進めるんだ…」と驚いていました。

 

でも最近、流れが少し変わってきていて、この方針が少し現実路線に修正されることになり、

完全ゼロにこだわるのではなく、

「条件を満たせば、エンジン車の販売もOKにしよう」

という方向に変わってきているようです。

 

 

 

特にドイツやイタリアなど、自動車産業が強い国にとっては死活問題。

「理想だけでは回らない」という現実的な判断が入ったのでしょうか。

個人的には、

EV一本化!」よりも、今回のような選択肢を残すやり方の方が現実的で、

健全だと感じていて「ちょうどいい落としどころ」だと思います。

 

利用者様の支援も、

どれか一つが“絶対の正解”ということは、ほとんどありません。

例えば、自閉症の方への支援ひとつとってもそうです。

 

・言葉での声かけが入りやすい方

・視覚的なスケジュールの方が安心できる方

・環境調整だけで落ち着く方

・逆に刺激が少なすぎると不安になる方

 

本当に一人ひとり違います。

 

同じ「排泄支援」や「入浴支援」でも、

手順を固定したほうが安定する方もいれば、

選択肢があったほうが主体的に動ける方もいる。

 

「これが正解」と決め打ちした瞬間に、うまくいかなくなることがあると思います。

支援の現場では、

計画して→実行して→振り返って→改善する

いわゆる PDCAサイクル になりますが、

例えば、

「スケジュール表を写真に変えてみたら落ち着いた」とか、

「声かけのタイミングを10秒待つだけで自発行動が増えた」とか、

「環境刺激を減らしたらパニックが減った」とか、

ほんの小さな工夫の積み重ねが、その人の「できた」を増やしていく。

この瞬間が、支援の1番のやりがいだと感じます。

 

壮大なEUの政策も、

私たちの日々の支援も、

 

スケールは違うのに、やっていることは同じで、

試して、失敗して、修正して、また挑戦する。

完璧な正解を最初から求めるのではなく、

回しながら良くしていくこと。

これが結局、

いちばん現実的で有効な方法なのかもしれません。

 

そして自閉症の方への支援も、

最初から完璧を目指すより、まず一歩動いてみること。

そして少しずつ整えていくこと。

そんな当たり前だけど大切な姿勢を、これからも忘れずにいたいと思います。

 

世界のニュースから、

あらためて自分の足元の支援を見つめ直した、そんな小さな気づきでした。

そして車好きとしては……

エンジン車がもう少し生き残りそうで、ちょっとホッとしているのも本音です(笑)

 

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