何事も基礎が大事~利用者様の様子観察編~
皆さまこんにちは。
東京都あきる野市にあるグループホーム友で世話人をしている足達と申します。
実はここは私が当法人に入職して最初の配属地で、8年ぶりに戻ってまいりました。
新たに入居された方もいれば、当時から暮らしていらっしゃる方もおり、そのご様子にそこはかとない安堵感を覚えております。
さて、我々は利用者様の個別の状態に合わせた支援を常日頃から提供していますが、どのような支援を提供するのが適切なのかは、利用者様の「様子観察」から全てが始まります。
「1日中テレビを見ている」をどう見るか
そもそも様子観察とは何でしょうか。
私は、支援提供中の利用者様の生活場面で
「これは得意そうだからもっと伸ばせそうだ」とか
「支援が機能していないから見直しが必要だ」
といったことに気づき、これからの支援方針を定める材料を探す場面
と考えています。
例えば、
決まった予定以外は居室で1日中テレビを見ている利用者様がいます。
ADL(*)は比較的高めです。テレビを見ながらだんだんと表情が険しくなります。
でもテレビを見続け、配膳前に必ず猛ダッシュでトイレにってから食事を摂ります。
自閉症支援として考えた時、どのような対応がよさそうでしょうか?
①テレビ好きなのだから邪魔してはいけない
②体に悪いから運動するために外へ連れていく
③テレビが見たいのではなく次の行動に移れないから見ていざるを得ない。
タイミングを提示してトイレ誘導を行う
*ADL:日常生活を営むのに最低限必要な動作のことで
「起きる・乗る・移動・食事・着る・脱ぐ・排泄・入浴・整容」を差します。
一般的に考えると、①も②も③も正解です。
しかし「自閉症支援」という目的に則して考えると③が適切と言えます。
「次の行動に移れないから見ていざるを得ない」というのは、「尿意を感じてトイレに行く」行為を実行する機能に困難さを持っているためと考えられるので、トイレに行くタイミングを作る支援が必要となります。
これによって「食事前にトイレ誘導する支援」という方針が定まります。
目的をもって「観る」
様子観察の「観」は能動的な動作を伴う時に使うそうです。
つまり、様子観察には常に目的が伴うということです。
利用者様の生活を目的をもって観察し、どのような支援が必要か、あるいはどうすればより自立した行動ができるようになるか、一見地味ですが支援者にとっては欠かせない仕事のベースになる技術です。
利用者様の生活をよりよくするため、なお一層技術に磨きをかけていきたいと思います。
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