子育てにも役立つ!自閉症の行動分析~好子(こうし)と嫌子(けんし)~
こんにちは。世話人の岸です。
早いもので、わたしがSHIPへ入職してから2年が経ちました。
成功や失敗をくり返すことで、日々成長を感じています。
さて、グループホーム友(とも)では、重度知的障害者、自閉症の方への支援を実施しています。
利用者様一人ひとりのことをよく知るために、
日々データを取りながら行動を分析することがよくあります。
そんな中で「プログラム学習で学ぶ行動分析学ワークブック」という本を
上司にオススメされました。
内容がとても興味深く、支援のヒントになるようなことが散りばめられていました。
この本を読み進めていくうちに「これは支援だけでなく、子育てなどにも役立つのではないかな」と思いました。
ということで今回は行動分析学の一部である
「好子」と「嫌子」について支援のプロの目線から説明していきたいと思います。
好子(こうし)と嫌子(けんし)とは?
好子と嫌子という言葉を
このブログを見て初めて聞く方もいらっしゃると思います。
吉野智富美,吉野俊彦 著
『プログラム学習で学ぶ行動分析学ワークブック』学苑社 ,2016年,40ページ目
によると説明は以下の通りです。
『”好子(positive reinforcer)とは
ある行動の直後に生じたり呈示したりすることで、それ以後その行動が増えたり強まったりする出来事やものごと、刺激などのことです。”』
『”嫌子(negative reinforcer)とは
ある行動の直後に消失したり減少したりことで、それ以後その行動が増えたり強まったりする出来事やものごと、刺激などのことです。”』
これ聞いても、なんのことだか分からない方がほとんどだと思います。
分かりやすく説明すると
好子は『自分が求めている体験』
嫌子は『自分が避けたい経験』
であると言えます。
これを子ども目線で好子、嫌子の例を挙げて行きたいと思います。
好子の例としては
・学校で先生に褒められる
・自分のお部屋が片付く
・お礼を言われる
・お母さんからおこづかいをもらう
など
嫌子の例としては
・叱られる
・遊んでケガをする
・風邪をひく
・おもちゃを壊される
など
こうして例を挙げてみるとわかりやすいですね。
好子と嫌子の注意点
ここで気を付けたいのはみんなが同じような好子、嫌子を持っていると思い込まないことです。
「緊張しいなのに学校でみんなのいる前で褒められるなんて最悪!」と思う人もいれば、
「誰もかまってくれないから自分を怒ってくれるなんて最高!」と思う人だっています。
好子、嫌子はあくまで「その人」が
求めているかどうかによって変わってきます。
なので自分の頭で考えることが大事なんだなと痛感しました。
しかし、これだけを理解しても「子育て」に役立てるのは難しいと思います。
というわけで次回は行動分析の深い部分である。
「行動の強化」「行動の弱化」についてお伝えしたいと思います。
グループホーム友は、重度の障害をもつ人(障害支援区分3~5)を受け入れの対象とした障害者総合支援法にもとづく障害福祉サービス(共同生活援助)を提供しています。
随時、見学や体験泊などを受付けておりますのでお気軽にお問合せ下さい。
ご連絡お待ちしております。
障がい者グループホーム 友
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