自閉症支援の基本原則「SPELL」とは?
こんにちわ、グループホーム友の世話人の里見です。
早いもので、友に入職して2年が経過しました。
まさに「光陰矢の如し」の2年間でした。
年齢を重ねるにつれ、時間の経過が早く感じます。
『若い時の一日は短く、一年は長い。年をとると一年は短く、一日は長い。』という哲学者の言葉もありますが、皆さんは、どうでしょうか?
さて、今回のブログでは、自閉症支援の基本原則「SPELL」を紹介したいと思います。
「SPELL」って何?
SPELLとは英国自閉症協会(National Autistic Society)が提唱している、 自閉症支援のための5つの基本理念のことです。
それぞれの頭文字をとってこの原則を「SPELL」と言います。
以下に「SPELL」についての簡単な説明と、それに合わせてグループホーム友では具体的にどういった取り組みを行っているかを紹介させていただきたいと思います。
Structure(構造化)
情報をわかりやすく提示する。
GH友では、TEACCHプログラムの理念を基に様々な構造化支援を行っています。
TEACCHプログラムとは、米ノースカロライナ州で1972年以来行われているASD(自閉スペクトラム症)の当事者とその家族を対象とした生涯支援プログラムです。
利用者様がグループホームの枠組みの中で、できるだけ自立した生活が送れるよう、
TEACCHプログラムの5つの構造化
❶物理的構造化(環境を整えて刺激を統制する)
❷スケジュール (一日の日程を視覚的に伝える。「いつ」「どこで」「何を」の情報を伝える。)
❸ワークシステム (活動とその終わりなどを視覚的に提示。
「何を」「どのくらい」「どうなったら終わりか」「終わったら何があるか」の情報を伝える。)
❹視覚的構造化 (見える形でわかりやすく伝える)
❺ルーティン (いつも同じように伝える)
を取り入れた支援を行っています。
Positive(肯定的)
自己肯定感を高めること。
GH友では、利用者様の自分で出来る部分を増やすためにスモールステップに基づいた支援を行っています。
具体的には、洗濯物干し・居室掃除・入浴時の洗体・衣類の収納などの生活の支援で取り入れています。
スモールステップで小さな成功体験を積み重ね、利用者様が自信を持ち、自己肯定感を高められるような支援の枠組みを各担当職員が考えます。
そして、それを全職員で実践します。
※スモールステップとは、目標を細かく分け、かんたんな内容から少しずつ達成していくこと。
Empathy(共感)
自閉症の特性を深く理解し共感すること。
GH友では、新人職員はもちろんのこと、中堅・ベテラン職員も定期的に内部研修などで自閉症支援に必要なスキルを学んでいます。
そして自閉症の人がどのような感じ方や考え方をし、行動するのかを理解し支援することに努めています。
Low arousal(穏やか)
穏やかな刺激や環境にすること。
GH友では、「感覚の過敏」の対応として「刺激の低減」を考慮します。具体的にはパーテーションなどで居室の環境調整を行ったりしています。
また利用者様とコミュニケーションを取る際にも、職員は圧迫感のない声のトーン、表情、態度で接することを意識しています。
Links(繋がり)
チームで一貫したサポートをすること。
GH友では、一貫した支援、連続した支援を行うため、朝礼や業務日誌、支援記録そして月2回のケース会議などで利用者様の情報共有をしています。
また家族、地域、関係機関とも連携して利用者様をサポートします。
毎年4月2日は「世界自閉症啓発デー」です
4月2日は、平成19年に国連が制定した「世界自閉症啓発デー」です。またこの日から8日までを「発達障害啓発週間」と位置付け、自閉症をはじめとする発達障害への理解促進のための集中啓発が行われています。
ブルーを自閉症のシンボルカラーとしています。
ライトアップや、青いものを身につけたり、様々な形でブルーが展開されます。
ライトアップに参加する場所も年々増え全国200近い施設が青に染まるようです。
グループホーム友も「世界自閉症デー」の活動を応援し、自閉症や重度の方に特化した支援を提供しています。
グループホーム友は、重度の障害をもつ人(障害支援区分3~5)を受け入れの対象とした障害者総合支援法にもとづく障害福祉サービス(共同生活援助)を提供しています。
随時、見学や体験泊などを受付けておりますのでお気軽にお問合せ下さい。
ご連絡お待ちしております。
障がい者グループホーム 友
東京都あきる野市秋留5-2-14